引き続き「県縦」ネタ。
全国の都道府県に駅伝競走はあるが、長野県縦断はどうも特異な存在に
映る。
1.競技2日間・200km以上というこの県ならではスケール
2.県内を15の地域に分割したチーム構成
3.中学生から50歳近くまでとにかく選りすぐった県内のスター集合
いわば「長野県大運動会」。こんな駅伝、というかスポーツ大会は見あたらな
。 毎夜のぞきにいく「2ちゃんねる」には陸上板があるが、その中に「長野県縦
断」というスレッドがあり県内の駅伝・陸上オタクらしき住人が集う。
こんなローカルの大会名を冠したスレッドなど他には無いのである。
県縦をささえている一番の力は何か、たぶん2にあげたチーム分けではないだ
ろうか。 「佐久」「水内」「伊那」「諏訪」・・・という古来からの「こおり」をまとめて
大化の改新で「科野国」ができたと聞く。 時代は下って明治。 高遠県だ飯田県
だという初期の藩→県の後、筑摩県、長野県の期間を経てまもなく今の県域に
合併した。 戦後には改めて南北に県を分割する議案が可決されそうにもなった
らしい。 「信州」という言葉においてのみ一時の同郷意識がわき上がるが、や
はり我々にとって下伊那の人や諏訪の人は何か違うし、ましてや高井だ水内な
どという地方は行ったことも無ければ言葉も通じないかもしれない。
そこで我々が本質的にもっている「おらほう」とは上伊那の区域なのであり、
コース沿道には沢山の観衆が旗を持って出るのである。
いや、そんな自我ではなくって、実はこの県縦のみが上伊那住人が他地区に
対して唯一溜飲を下げることができる時なのかなあとも思う。